株式会社ISAO様主催のセミナー・ワークショップに参加してきたので、レポートします。
イベントページ
開催日
2018/07/11(水)
株式会社ISAOについて
- CSKとSEGAのジョイントベンチャーとして生まれた会社です。
- 性格のいい会社ランキング全国第9位
- 新しい組織のカタチ
- バリフラット
- 組織階層がない
- 役職がない
- 情報共有は全部オープンに
- バリフラット
- 「世界のシゴトをたのしくする」4つのプロジェクト
- セミナー peatix.com
【セミナー】サンプル発話からVUXを考える 〜東急ハンズスキルをローンチして〜
ハンズラボ株式会社 松本沙良様(@sr-mtmt)のセッションでした。
開発経緯
- AWSから先行事例としてスキル開発をしませんかと引き合いがあった
- 小売における新しいユーザー体験を提供できるのではないか
- 顧客との接点を増やす
- Amazon Alexa日本上陸に合わせてAlexaスキルを開発
ハンズラボって?
- 東急ハンズのシステム子会社
スキル機能紹介
初回リリース
- 各店舗で開催中のイベント案内
- 3件ずつイベントタイトルをご案内
- 詳しく聞きたいのものがあれば番号指定
- ウェルカムインテント(初回の発話)を何にするかで悩んだ
- はじめて使う人が悩まないように
- 最初から詳細を流してしまうと長すぎるので、今のVUIになった
- バイヤーが選んだおすすめ商品をピックアップ
- ハンズイッピンマーケット
- 店頭では売っていない通販サイトの隠れたイッピンをご紹介
2018/02リリース
- 営業時間ご案内機能
開発してみて
- AWS Lambdaを使用
- 開発は順調だったが、サンプル発話で苦しんだ
- サンプル発話とは
- Alexaが認識できるように発話のパターンを登録しておく
- 多いほどよい
- Amazon Japanが推奨しているのは30個
- サンプル発話の例
- 営業時間教えて?
- 営業時間は?
- 10個くらいなら出てくるが30個となるの難しい
- 企画段階から30個の書き出しをやってみましょう
- それによって早めに必要な仕様がみつかったりします
今後のこと
- はじめてスキルを利用する人とリピーターの両方が幸せになれるVUX
- ヘルプの活用
- スマートスピーカーが店舗が活躍するには何が必要か
- 画面付きがいよいよ日本に売り出されるがVUXのよさを失わないように
FAQ
GUIとの比較
- 出力はGUIにもメリットがあるが、入力はVUIが楽
想定しているユーザーは?
- ハンズをある程度利用していて、ホームページをみたことがあるユーザー
VUIの機能をどうやってみつけていくか?
- ハンズの店舗スタッフとミーテイングをする
- 今はお客様の声よりもスタッフの声を聞いている
- ゆくゆくはアカウントリンクを使って店舗の購入履歴と連携
【セミナー】アメリカ生活で見つけた、スマートスピーカーの普及と日本の未来予測
株式会社ISAO 中嶋様(@aiminnakajima)のセッションでした。
- アメリカでは日本より普及している
- 一家に一台ではなく、一部屋に一台
- オンラインショッピングで4人に1人はVUIを使ったことがある
- 日本未発売のデバイスがある
- Echo Look
- ファッションコーディネイト
- 撮影してスマフォ連携した写真を比較
- Echo Show
- Amazon Tap
- Echo Spot
- もうすぐ日本でも発売
- fire tv cube
- Fire TVとEchoを合わせたデバイス
- Echo Look
- 対応家電、デバイスの発売数
- 日本は60、アメリカは1000以上
- IoT・スマートホーム化が進んでいる
- 子供の見守り
- 低温調理器と連動してローストビーフをつくったり
- Google Homeの日本未発売機種
- Google Home Max
アメリカで先行するマネタイズ方法は?
- アメリカで最近はじまったので、日本にもこの波は来ると予想
- 既存サービスとの連携
- 有料ユーザーのみ使えるスキル
- 報酬プログラム
- Amzonが認めたスキルには報酬が出る
- 有料コンテンツ
- スキル内課金
- プライム会員には何らかの優遇をしなければいけない
- Amazon Pay for Alexa Skills
- 事例
- ジュラシック・ワールドをAlexaゲーム化した対話型音声ストーリー。
日本での音声入力の普及
平成10年生まれ「何で平成一桁生まれの人たちって、がんばってフリック入力でTwitterしてるんですか?音声入力使わない理由ってなんですか?」
— けんすう (@kensuu) April 23, 2016- 日本人の7割は人前で音声検索するのははずかしい
- 2018年5月日本のAlexaでも子供向けスキルが解禁
- 親が許可しないと使えない
- アメリカでは、教育上の問題がささやかれはじめている
- 子供は命令口調でAlexaに話しかけてしまう
- Echo dot Kids Edition
- 子供向けスキルのみ利用可
FAQ
Amazon製以外で、Alexa搭載のデバイスはあるか?
- HP製のパソコン
- Alexaを導入した車
ご自身で使っているスキルは?
- www.amazon.com
- ランダムで韻を踏んだフレーズをしゃべる。
- そのあと音楽を流してくれる
- 寝る前のルーチンとして使っている
VUIの認証は?
- Googleの方が認証は進んでいる
- 声なので、精度は低い
- 認証は100%の精度を求められる
- いまのところ実用までには至っていない
Google HomeとAlexaの違いは?
- Alexaの方がサードパーティーには使いやすい
- コンセプト
- Alexaの方がパーソナリティがある。Google Homeはアシスタント
Alexa for Businessについて
- エンタープライズ用途のAlexa
- 実用はアメリカでもまだまだこれから
【ワークショップ体験】VUIデザイン (音声ユーザーインターフェース) を作ってみよう
グループに分かれて、VUIの会話のフローを設計するワークショップでした。
座学
ワークショップを始める前に軽く座学がありました。
VUIとは?
- 音声で入力・出力するUIのこと。
- UIの歴史
- CUI→GUI→VUI
だめなVUIだと何が起きる?
- ユーザーにストレスがたまる
- そのスキルを提供した企業のロイヤリティが下がる
ワークショップのアウトプット
VUIの企画を出してください。以下の2つのどちらかを選んでください。
Case1
- 自宅で暇なときに使いたいAlexaスキル
Case 2
- 会社の休憩室に置きたいGoogle Home
私のグループはCase2を選択しました。
STEP2(個人ワーク)
そのスキルでできることのアイデアを出しまくる。
- アイデア出しのTips
- 喜・怒・哀・楽で考える。
出てきたアイデア
- 今日一番休憩している人は?
- 愚痴をきいてくれる
- たぼこ部屋で話していることをこっそり教えてくれる
- 今日の昼食のおすすめ
- スポーツの実況
- 自分の子供用の様子を実況
- 事務処理のマニュアル
- 大喜利
- トイレの込み具合
- 会話のお題
最終的に1.のアイデアが採用されました。
STEP3(個人ワーク)
会話のシナリオを作る。
付箋に発話内容を書き、付箋を並べて会話のシナリオを組み立てていきました。
STEP4(グループワーク)
グループで会話のシナリオを仕上げる
- 初めに、スピーガーにどう声かける?
- 目的を達成させるベストシナリオは?
- 最後にスピーカーはなんて言う?
コンセプト
- 休憩室の伝言板風スキル
- 今日忙しくなさそうな人を飲みに誘える
STEP5(User Tesing テストしてみよう)
グループワークで設計した会話のシナリオを、他のグループの人と実際に会話してみることで、テストするSTEPでした。
うまく会話が成り立ったグループもありましたが、自分達のグループはうまくいきませんでした。ユーザーは必ずしもこちらの想定したとおりには話してくれないことを、実際に体験することができました。
ユーザーをうまく誘導するコツは、この後の座学でレクチャーがありました。
座学
ワークショップが終わった後に、座学として会話フロー設計のコツをお話しいただきました。
- GUIはボタンなどでユーザーを誘導できる。VUIは誘導尋問でベストパスに導く。
- 選択肢を提示する
- ヘルプやエラーも見込んでおく
旅行予約サイトの例
よくない例
本日は何をお探しですか?
よい例
航空券とホテルどちらを予約しますか?両方の場合は航空券から承ります。
- 最初にできることを伝える
- ユーザーを迷わせない
- 発話例を示す
よりよりVUIを作るために考えること
- 音声のペルソナ(人物像)を決める
- 言い回し、語尾、距離感など
- シナリオを洗い出す
- ユーザーにさせたいこと、ユーザーがしそうなことの両面
- それでも想定どおりにいかないので、分析・改善が必要
Googleデザイン・スプリント
本日のワークショップはGoogleデザイン・スプリントの手法に沿ったものとのことでした。
参考
セミナー・ワークショップに参加しての感想
【セミナー】サンプル発話からVUXを考える 〜東急ハンズスキルをローンチして〜
スキル開発のどこに難しさがあるのかを事例を通して聞けたことが、今後スキルを開発していく上でとても役に立ちそうでした。
【セミナー】アメリカ生活で見つけた、スマートスピーカーの普及と日本の未来予測
実際にアメリカに住んでみなければわからない貴重な話がたくさん聞けました。日本未発売のデバイスがたくさんあるとは知りませんでした。
【ワークショップ体験】VUIデザイン (音声ユーザーインターフェース) を作ってみよう
自分で会話シナリオを作ってみて、失敗できたことがよかったです。この経験をVUIの設計に活かしたいと思います。
大変有意義な時間を過ごすことができました。株式会社ISAOの皆様、スピーカーの皆様、ありがとうございました。