自分の小さな「箱」から脱出する方法
架空の会社ザグラム社を舞台に「わたし」が研修プログラム ― 専務副社長バドとのミーティング ― を通して変わっていく様がこの本では描かれる。
読み始めてすぐに、この本に出会ったのは自分にとって福音かもしれないと思った。読み進めていくにつれて、その思いは次第に強くなっていった。しかしそれは自分にとってはつらいことだった。この本が自分にとって有用だということは、自分が「箱」に入っていることを認めることになるからだ。
読み終えた瞬間の気持ちは複雑だった。良書に出会えたという喜びと自分の根本的な問題を突き付けられた苦痛とが、ないまぜになって襲ってきた。
人間関係に悩むすべての人に本書を薦める。つらくとも読むだけの価値はある。「箱」とは一体何か。知りたい人はぜび本書を手にとってみてほしい。